行財政健全化方策案として出てきた公立保育園の2園の民営化問題について
複数の方々から、公立保育園の民営化の話が出ているようだが、どういう事情でそうなったのか教えて欲しいとの問い合わせがあります。
問い合わせの多さは、議員10年間の経験から言っても、かなりの反応です。
しかし、1月9日、関口市長の行財政健全化プランに対する全員協議会でこの問題を取り上げたのは私ひとりでした。
そのギャップも不思議な気がしました。
十二月議会では関口市長から今後の行財政健全化方策案が示されました。
その中で、予測される10億円の不足に対し、高齢者に対する食事サービスの負担金の増、家庭ゴミの有料化(2億円捻出)、下水道使用料値上げ、国民健康保険税の6.8%値上げ(9千万円捻出)等とともに、公立保育園民営化(4園中2園を民営化し2億円捻出)が財源捻出方策案として出された訳です。
この公立保育園民営化案が出てきたのを見て私は非常に驚きました。
保守の市長ならさもありなんところ、まさか市民派市長が、公立保育園の民営化を打ち出す訳がないと思っていたからです。真に保育行政に責任をもつのなら、直営の保育園を持ち、民間保育園と連携を密にして、複雑多様化する社会状況に対応できる条件整備が必要です。
市長の言い分としては、「保育の質を確保しつつ」民営化との事ですが、2億円削減して同じ質というウマイ話ってあるのでしょうか?
「民営化するとコストダウンできる」という考え方のいきつく先に“派遣村”があるのだと考えると、もういい加減、コストカットのための民間依託はやめるべきと考えます。
十二月議会では、公立保育園2園の民営化はとんでもないと意見しました。
1月5日付けで全議員宛に「くにたち保育問題連絡会」(保問連)からお便りがきました。
内容は、「2007年の市長選に際し、保問連は立候補予定者に公開質問状を提出し、質問のなかで、公立保育園の民営化の是非を問う項目を設けた。現・関口市長は、『公立保育園の民営化には反対』と回答した。自治体が保育の実施責任をもつことの重要性を認識しているものであり、保問連としては、その姿勢を高く評価した。今回の動きは大変不安で、懸念している」と書かれてありました。
「今になって何故!」ということです。
1月9日の全員協議会でその事を質問したところ、関口市長はどうやらその事を覚えていなかったようでした。
保問連さんとも話合って再検討する旨の答弁を得た事に一安心はしたものの、ある意味、「記憶にない」という市長の正直な答弁に、市長選挙に臨んだ時と、就任してからの2年間で、自身も気づかない内にぶれてしまっていた事は恐ろしいと思いました。
今からの保育行政は、ネグレクト(育児放棄)や児童虐待にも対応できなくてはなりません。こどもの親ときちんと向きあえる力量をもった保育士の存在が不可欠です。
今ほど、キャリアのある専門的人材を育てる事を「ムダ」と切り捨てる発想を改めることが求められる時代はありません。
その事が、若い人達が働く事に希望を見い出す事にもつながると考えます。
現場を持たない行政は、実感する苦労がなくなる分、責任転換できる分、無責任でいられると私は思います。
私は公務員の仕事とは、市民に直接の責任を負う仕事と考えます。
「直接」の重さをもっともっと自覚して、こんな不安定な時代だからこそ公務員の責務をフルに機能させてもらいたいと強く願います。
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