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2009年6月11日 (木)

一般質問、今回もブチ切れ!

P6113925  本日、私の一般質問でした。

 前日の夜、最近癖になった矢川ジョナサンの気にいった席で、最後の原稿のまとめをしました。

 私の後ろの席では、初老の男性が背を丸め、指を折りながら、明らかに履歴書と思われるものを書いています。
 向こうの席から「このままだと、生活保護よ」という女性の声が聞こえてきます。
 真夜中のファミリーレストランは、ひとつの「居場所」になっていることを実感します。夜の困り事市民相談を受け付けたい気分になりました。

 時代の厳しさを感じながら、翌日の一般質問で、自分が何を言いたいのか、考え抜く作業をします。毎回が一期一会の一般質問です。
 市民の方々から託された大切な60分間であり、「いのち、暮らしを守るため」の生存権の主張の場です。宗教者なら滝で禊ぎをしながら神と対話するところでしょうが、私は深夜のファミレスで時代の声と対話します。

 時代からのSOSが聞こえると、自分の感情が動きます。その感情を思考まで深め、言葉に置き変えるのがツメの作業ですが、私の場合はタイムリミットのぎりぎりまで考え込まないとできません。
 おかしな例えかもしれませんが、「鶴の恩返し」の鶴が自分の羽根で布を織るのと、感覚的にはピッタリだなあと思うことがあります。

 当事者の方々が置かれた状況の深刻さだけではなく、どんな状況の中でも、自分は生きる権利があるという自らの魂の声に気づいたとき道は拓けるという事を、自分の実感にまで高め表明するための10年間でできあがった私流のやり方です。

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 今回、初めて質問項目に採り上げる「自殺」のテーマについて、夜中、ぎりぎりになって、昨年末、25歳の息子を自殺で失った友人とメールのやりとりをしました。息子さんは派遣会社でマネージャーの仕事をしていました。

 「基本的には和子さんの話したい話しで結構です。できたら、足し算ではなく引き算で。できるだけ少い言葉に置きかえてくださいね。明日傍聴に行きますね」というメールをもらいました。
 その時、約半年間、彼女の気持ちに添ってきたつもりで「自殺」というテーマをとり上げたつもりでしたが、それまでの感覚とは全く違う、圧倒的な実感が私を包みました。
 彼女が傍聴に来る──、もしかすると私は二重の苦しみを彼女に背負わす事になるのではないか、それは絶対できないと思いました。用意した原稿を白紙に戻し、何のために質問するのかを一から考え直しました。

 長野県は田中県知事の時、我が子をイジメによる自殺で失った方を教育委員に提案しました。その教育委員さんは二度と我が子のような悲劇を繰り返したくないと各学校を精力的に回られているという話しを聞いた事があります。当事者の話しから始める政策は非常に有効であると考えての質問でした。

 今回、私は、昨年夏以降の急激な経済危機が、10代~30代の若者に深刻な影響(派遣切り、ネットカフェ難民、就職難、野宿、過労死、自殺、引きこもり、ニートなど)を与えている事を指摘し、市として早急に実態把握を行い、上記のような困難な状況を抱えた若い人たちが安心して相談でき、行くことのできる「たまり場」をつくる必要があると思うがどうかと質問しました。
 若い人のセーフティーネットづくりに向けての提案型質問でした。

 国立には教育機関としての自主学校はありますが、成人後の人たちで、何らか理由で就職を拒否して引きこもっている人達や、就職していても不安定雇用等で一人暮らしが困難な方々の相談・支援のしくみが全くありませんし、その政策そのものも全くありません。
 その事を市として取り組むべきではないかという質問で、市長政策を問う一般質問としては、社会状況を考えると、今こそ問うべき質問をしたと私は思っています。

 そうやって臨んだ一般質問でしたが、部長も市長も全く「心なき、実感なき答弁」でした。
 つまり、自殺に関しては、「国立市は東京都で自殺率が一番低い」。「引きこもり等の実態把握はしていないが、都内にはかくかくしかじかのセンターがある」云々と、答弁書を読みあげるだけで、市として取り組むべきではないかという私の質問には全く答えませんでした。

 私がブチ切れたのは、私の質問に答えていない事以外に、部長や市長が、自分の頭で考えていないという事でした。おそらく担当課長がつくった答弁書をそのまま読んでいるのでしょう。顔を下に向けたまましゃべっています。

 部長は各部所の最高責任者です。市長は行政の執行責任者です。
 どんな問題でも、今行政に何が問われていて、何をなすべきなのか、考える力が必要です。部下がつくった原稿をもとにすることはあっても、最終的には、自分の責任で自分の見解を述べて、議員である私(つまり市民の代表)の意見と真摯に向きあってもらいたいと切に願います。

 今回、私は、「相談に訪れた市民が安心感を抱ける市役所になってもらいたい」と願って質問しました。困った事が起きたら市役所に行けば大丈夫、市役所そのものが市民全体のセーフティーネットである自覚を部長や市長に促す質問でした。
 そのためには、市役所とは何なのか、今、自分は何をなすべきなのか考え、議員と行政は、議場で、実感をもち現場感覚をもって、真剣な議論と真剣な対話をしなくては、市民に申し訳ないと私は考えます。

 現場感覚なき「官僚的答弁」に心を乱されながらも、1時間の持ち時間をギリギリいっぱい使いきった私の一般質問でした。

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 一般質問の後、後悔がおそいます。自分の力が足りないから伝わらなかったと思います。また、力不足が怒りとしてしか表現できない事を反省します。

 しかし、その後、傍聴に来た友人達と話し合う中で、この伝わらないジレンマや、心身の消耗や、心なき答弁に聞こえてしまう部長・市長との断絶感(「どうせ、わからないのだ」)が、市役所の窓口に来る社会的に困難な状況を抱えた市民と、窓口の職員との関係そのものである事に気づきました。

 何かわかって言っているのではなく、何か希望を見つけたくて、あがく私が、議場の自分なのだと思います。
 本音で本気でなりふりかまわず、体全体で吐き切る言葉は、感情的で、もしかすると汚く攻撃的かもしれません。だからこそ、時代のSOSであり、悲鳴であると思っています。

 「髪の毛ふり乱して発言するあなたを見て、そうなんだよと思い、元気をもらう人もいる。限界を感じて歎くあなただから一緒にやろうと思う人がいる。あなたのメッセージはとても大切。今からこの事をまた一緒にやろう」と言ってくれる友人達に感謝し、やっとホッとできました。

 傍聴席と一緒に作りあげた一般質問だったんだなあと思いました。

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【写真】桜満開時の国立駅ホームからの写真をパネルにし、「旧駅舎を復元すると、この風景はその陰になって見えなくなるのでは」と質問。市長は明確な回答をしませんでした。

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コメント

上村さんの一般質問に対する市の答弁は、実に興味深いものでした。

答弁にたった部長は、「国立にはそういった施策は何もない」という答えしかないことに不満足だったのか12分間に渡って「都」の施策について答弁書を読み上げました。
上村さんは国立の施策について問うているのに。
議長も市長も止めることはしませんでしたね。60分間の質問時間の五分の一を使って読み上げるさまは異様にも見えました。

国立では自殺率が低いから「良いまち」という市長。
「16人しかいないから良いとは何事!一人一人の命。残された家族の思いをどう考えているのだ!」と怒る上村さん。

市長や部長や教育長が、何故感情を動かすことなく答弁書を読み上げることができるのか不思議に思います。

自らの心で感じ、悩み、考え抜くことをしないから、想定された質問以外のことを聞かれると固まってしまうのでしょうね。

議論をする、ということがどれほど大変なことか。
実感させられた一般質問でした。

投稿: ツルバラ | 2009年6月19日 (金) 10時31分

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